痣渓村（あざけいむら）

山村留学。3日目。

殺される可能性のある子を体育館に集めて、殺されない様に見張るつもりなのだろう。

みんなが一箇所にいたら、美知子さんも手を出せないかもしれない。

公民館で私達だけが集まるより、ずっといいと思った。

「母ちゃんに電話しないと。
すみません。電話をおかりします」

直人が家に電話をかけた。
直人は、今から体育館に行く事を伝えて、体育館に着替えを持ってきてもらうように頼んでいる。

その後、智と雅美、春香も順番に家に電話をかけた。

みんなの両親にも村長から連絡があって、心配をしていたらしい。

体育館に集められるのは、赤ちゃんの手形のアザがある子だけ。
一体何人いるのだろう。

悪夢なら、早く覚めて欲しい。