山村留学。3日目。

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「あなた達だけで行動するのは危険だから、私が体育館まで送っていくから」 痣山さんは、自分の曽孫が行方不明なのに、私たちの心配をしてくれている。 痣山さんの気持ちを考えると、涙が出そうになる。 「さあ、行くわよ」 「痣山さん、俺たちの為に、ありがとうございます。 篤哉はきっと見つかりますから」 「ええ。信じているから。あなたたちも、絶対にも負けちゃダメよ。必ずみんな助かるから」 痣山さんの言葉に、みんな何度も頷いた。 体育館へ向かっていると、親と一緒に体育館に向かう子と何人もすれ違った。 「何で体育館に行かなくちゃ行けないんだろう」 「4人の生徒が死んだ事に関係があるの?」 美知子さんの事は、まだ知らないらしい。
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