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1.花園
月が蛍をつれて丘を登る
そして、辺りを照らし始める
月の光に照らされて映るのは紅く発行する花々と黒い鉄格子に覆われた花園
風もないのに常に花びらが舞う
しかし、その花よく見るとガラス細工みたいなもので出来ている
よく見れば花園にあるほかの植物もまるで人工的に作られたようでより不思議にも感じた
ガラスの花園の中に建物らしき所から一人の幼い少年が出てきた
これから、軽く食事をするのだろう
両手に紅茶とケーキを落とさないようにしっかりと持ち4本の柱と屋根がついたところへ歩いて行く
その屋根の下にはアンティーク風の机と椅子があり、紅茶とケーキを置くとちょこんと椅子に座った
まだ幼すぎるのか椅子に座った状態だと足が地面につかず浮いている
本当は椅子をもう少し机に近づけたそうにしていたが足が浮いているので少年は諦めた
そのかわり、体を机に近づけることにした
そして、フォークを持ちケーキに差し込む
スポンジはとても柔らかく抵抗なくゆっくりと奥まで刺さった
小さな口をめい一杯開けて、フォークに刺さったケーキを食べる
しばらく口をもごもごと動かしていた少年はポツリと呟いた
「フツー…」
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