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〓戦士警備員〓
「おいおい!! あいつ!! どんだけ強いんだよ!!」
ある戦士警備員が恐れをなして逃げよとするとビックワーウルフの踵落としを見事に頭上から受けて潰されて絶命。
〓魔法警備員〓
「隙あり!! 初心者魔法カウントダウン!! 10、9、8、7……」
この世界において魔法はカウントダウンをお声を出して数えないと使えない。勿論、隙を狙えたが魔法の詠唱に時間がかかりすぎた。ビックワーウルフの巨大な蹴りが魔法警備員の1人を肉塊へと変える。
遠くから狙撃銃を構える銃器警備員の集団。彼らは少しお利口である。近距離戦でビックワーウルフに挑むからあれだけの死者を出している。
下手する60人近くの殉職者が発生している。遠距離から狙い撃って射殺した方が傷つく危険性もない。
しかし彼らはも馬鹿である。ビックワーウルフはテコンドーだけでなく膂力にも絶対な自負を持っている。
近くにあるバスを持ち上げる。そのバスは、殺された警備員たちが乗ってきたものだ。
バスを遠距離にいる銃器警備員の方へ投擲する。バスの巨大さは銃器警備員の集団を叩き潰すには充分であった。
銃器警備員の集団全滅。
さらにここへ新たなバスが2、3台到着する。
〓戦士警備員〓
「先発部隊がもう全滅!! ええ!! どんだけビックワーウルフ強いんだよ!!」
〓銃器警備員〓
「とにかく早くあいつを倒すぞ!! ビックワーウルフが多くの人間を殺す分だけ報奨金は上昇するんだ!! こいつはまさに金のなる木なんだよ!!」
逃げようとせずお金のために警備員たちはビックワーウルフに殺到していく。そして殺されていく。
戦闘中の警備員たちは自分たちの中に「異物」がいることに気づく。
〓魔法警備員〓
「丈の短いセーラースカート? セーラー服? 学生か?」
〓戦士警備員〓
「未成年は職業安定所の規則で自営業の警備員にはなれないはずだ!! 例え企業の正社員にもな……。せいぜいスーパーやレストランのアルバイトくらいだぞ!! それか新聞配達か……」
褐色の肌、金髪のポニーテール、黒縁眼鏡。どうみても金髪の女子高生。その女子高生は背中にエアタンクを背負い、銃器ぐらいの大きいエアタッカーを持っている。大型エアタッカーと呼ばれるものだ。
〓銃器警備員〓
「おいガキ!! ここは大人の仕事場だ!! 子供は街に帰って学校にでも通学しな!!」
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