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〓女子高生〓
「オデは……オデはガキじゃない!! オデは御祇園音瀬(おぎおんオトセ)!! 35歳の成人男性だ!!」
声帯はどう聞こえても女の子である。しかし喋り方がおっさんくさい。警備員たちはこいつはふざけているのでしか思えなかった。
〓銃器警備員〓
「おいガキ!! 前を見てみろ!! どんだけ大人たちがあの怪獣みたいな狼男に殺されたと思ってんだ!! しかも魔族帝国の元軍人なんだ!! かなりの手練だ!! 俺たちでも勝てるか分からねー。だから逃げな!!」
〓オトセ〓
「だからオデは35歳のおっさんだ!! 職業安定所に相談したら『高校生』という職業があり!! さらには性転換手術なしで女子高生にでも慣れるといったんだ!! オデ、若返るんなら女子高生がいいと希望したら職業訓練学校に入れさされて女子高生について学んだんだよ!!」
警備員たちはもう何も訳が分からなかった。
自称おっさんの女子高生。この異端者が警備員たちの雰囲気を乱している。ある警備員が憤慨し、オトセの小さい頬にビンタする。
〓オトセ〓
「オデに何するだ!!!」
〓魔法警備員〓
「いい加減にしろ!! お前はあれだ!! 病院でもいってこい。頭の中を診断してもらえ……」
オトセにビンタした魔法警備員はビックワーウルフの踵落としが直撃し朽ち果てる。
〓戦士警備員〓
「えええい!!! とにかくガキ!! お前は逃げるんだ!! この魔族は俺たちが始末する!!!!」
槍、斧、剣、弓矢で戦士警備員たちは飛びかかり、ビックワーウルフの体術の前に叩き潰されて死んでいく。魔法警備員たちも詠唱をして魔法攻撃しようとするがビックワーウルフの素早さに勝てず瞬殺されていく。銃器警備員たちも狙撃銃や散弾銃、拳銃で対処しようとするも呆気なく殺されていく。
〓ビックワーウルフ〓
「テメーら!! 本当に戦闘のプロか!! 魔族大総統を打倒した職業安定所直下の海上保安庁はもっと強かったぞ!! 所詮、経験が1、2年程度の野郎どもだ。だからこんなにザコなのか!!」
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