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お爺さんと帰宅し、シンは家にあがる
【シン】
「一体僕に何の用?」
【お爺さん】
「すまなかったね、私は“音瀬源一(おとせげんいち)” いきなりだが君の名を教えてくれぬか?」
【シン】
「僕はシン、記憶喪失中だけど名前はシンと言います」
【音瀬源一】
「記憶喪失にシンという名前か…。実は私はお主がこの国に来ることを知っていた人物だ」
【シン】
「源一おじさんが僕のことを知っていた?」
【源一】
「さよう、お主のことは死んだ私の妻から聞いていた」
【シン】
「え?死んでるのに話が聞けるの?」
【源一】
「そうではない、我々“アニマ族(人間)”が持つ特異能力によって、私の妻がお主のことを予見していたのだ」
【シン】
「そんなことがわかる人がいるんだ?」
【源一】
「お主はこの国の救世主になる存在だそうだ」
【シン】
「僕が救世主?記憶喪失の僕が?」
【源一】
「突然のことで何を言われているのかわからないかもしれぬが、お主はこの国にとっての希望となる人物だと言うことだな」
【シン】
「源一おじさんの妻は何者なの?」
【源一】
「妻の能力は予知能力、お主が記憶の欠片(エフィクリート)を探し、この国に偶然やってきた存在だということは知っている」
【シン】
「凄いね!その通りだよ。で、僕はどうしたらいいの?」
【源一】
「お主も知っての通り、今日本では徴兵制度が組み込まれようとしている。お主が来たことで妻の予知通りに物事が進んでいるのだ」
【シン】
「僕のせいで?」
【源一】
「そうではない、妻が予見して他界してから五年も前のことだ。その五年後の今、現実となってお主が現れ、平和だった日本では戦争が始まろうとしている」
【シン】
「僕は確かに記憶の欠片を探している、でもこの国では異国人を拘束すると言っていた。僕はどうしたらいいんだ……?」
【源一】
「お主が何者かは私にもわからぬが、
お主が探している記憶の欠片はこの国にあるだろう。仮に天皇が持っていたら取り戻すのは困難だがな」
【シン】
「その天皇陛下って誰なの?」
【???】
「おっと坊主、そいつは俺が答えてやるよ!天皇陛下ってのはこの国の“最高権力者”さ!」
突如シンの背後に男性が現れた
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