『反乱軍』

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【音瀬源一】 「では皆が集まったところで軍議を始める」 【音瀬源一】 「今回の反乱において総指揮を取らせていただく音瀬源一とその息子の音瀬響鬼だ。我々はこの五年間で敵の動きをずっと監視し続けてきた」 【人々】 「あぁ…本当に徴兵制が来てしまった」 【音瀬響鬼】 「もうわかると思うが、敵は俺たちを容赦なく殺しにかかってくる。お前たちが帝国軍に捕らえられ、処刑されそうになったことを思い出せばわかるはずだ」 【人々】 「そうだ…俺たちは結果的に源一殿や仁介殿に助けられた」 【響鬼】 「俺たちは敵を五年間監視していた割には多くの情報を得られなかったことは申し訳ない。だが俺たちにできることを最大限に考えたので源一の話を聞いてくれ」 【源一】 「まずは反乱軍として参加してくれることに感謝する。此度の計画は全て亡き妻の予知能力によって予見した内容に備えての行動だった。その事は皆にも伝えてあった通り、いよいよ明日反乱を計画し反旗を翻す時がきた!」 【人々】 「おぉぉぉぉぉぉッ!失いかけたこの生命、貴方たちが救ってくれたおかげで今日までずっと楽しく生きてこれた!我々は貴方たちに仕えます!」 【シン】 「凄い……これだけの熱気と支持があるなんて!」 【音瀬律人】 「俺でも驚いているよ…爺ちゃんはやっぱ凄い」 【音瀬鳴貴】 「それに元神聖日本帝国軍“総帥”でトップだったんだしな」 【シン】 「源一おじさんはそんなに偉大な人だったんだね!」 【鳴貴】 「まーな!自慢のじっちゃんだよ」 【源一】 「皆、頼もしい限りである。では…早速軍の編成について発表する」 【人々】 「はい!」 【源一】 「まず全ての軍をまとめる総団長がこの私になるが、異論はないか?」 【人々】 「ありません!」 【源一】 「そして横にいる息子の響鬼には総隊長として隊長及び指揮班をまとめる役に就いてもらう。これについて異論はあるか?」 【人々】 「ありません!!」 【源一】 「総団長である私の他には神聖日本帝国軍大将、中将、少将、曹長の地位にいる四人を師団長に任命し各隊の指揮をお願いするつもりだ。ここまでで何か質問はあるか?」 【人々】 「はい!総団長殿と総隊長殿の役割はそれぞれどう異なるのでしょうか?」 【源一】 「基本的に役割は変わらぬが、団長クラスは全て大人の軍隊をまとめるのに対し、隊長クラスは大人や子どもたちの軍隊もまとめてもらう。もちろん総団長である私が全ての軍隊の指揮官だ」 【人々】 「では、失礼な事と思いますが仮に総隊長や隊長全てが全滅した場合、子どもたちの軍隊は誰がまとめるのでしょうか?」 【源一】 「うむ、良い質問だ。子どもたちには悪いが、此度の戦いでは生死に関わる反乱と知ってもらう、これから総団長、総隊長の他に指揮班編成についても発表させてもらう」 【人々】 「指揮班編成とは?」 【源一】 「子どもたちだけで編成された軍隊、即ち隊長たちが全滅した場合でも各々で動けるような軍隊をまとめてくれる指揮班のリーダー格を選定した」 【人々】 「いよいよ子どもたちも本気にならなければならないようだ」 【源一】 「この指揮班編成においては経験の浅い子どもたちが指揮をまとめることは非常に困難と言える。 だが、此度の戦で各々学習し自らの手で国を救ってほしいと私は考える。異論があれば聞く」 【人々】 「確かに子どもたちには酷な話だが、生きる為に学ぶことを誇りに思う方が今後に活かせるはず」 【子どもたち】 「異論はないよ、僕たちは拾われた生命をここで活かす為なら皆覚悟できている」 【源一】 「良い回答だ。ではそろそろ団長格の軍編成を発表する。まずは大人たちの軍隊だ」 源一はボードに紙を貼って部隊の詳細を説明する
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