『帝国反乱』

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【神聖日本帝国軍-軍曹-守寺俊徳】 「俺は帝国軍“軍曹-守寺俊徳(もりじしゅんとく)”、せいぜい楽に死ぬなよ?」 特質能力 “牽強付会(けんきょうふかい)” シューッ 守寺の身体から白い蒸気が溢れ出す 【反乱軍指揮班-総指揮官-永妻圭佑】 「軍曹か…どうやら、厄介な相手に絡まれたようだね。 ここは一旦引こう」 圭佑たちが退却しようとしたその時 【守寺俊徳】 「おい?どこに行く」 “牽強付会-威圧” ドゴゴゴゴゴッ 【反乱軍第二指揮-班長-シン】 「うわぁッ!」 【反乱軍第二指揮-副班長-音瀬律人】 「ぬぁッ!」 【反乱軍第二指揮-副班長-月影千逸】 「くぁっ…!」 【反乱軍第二指揮班-補佐-嶺霞陽香】 「なに…?この…重圧!」 【永妻圭佑】 「これは…身動きを封じる能力…?」 【反乱軍指揮班-総副指揮官-叡智冬夜】 「圭佑さん…大丈夫ですか?」 【村松佐清】 「重い…!身体に力を入れなければ押し潰されそうだ!」 反乱軍含む一同は地面に身体を付ける 【守寺俊徳】 「おいおい…誰が逃すかよ!久々の獲物を逃すわけがねぇだろ!」 【シン】 「なにを…した…?」 【守寺俊徳】 「動けないか?俺の圧力は大将に近い能力だ。 逃げられるくらいならその状態のまま殺してやる、おとなしく斬られろよ?」 守寺は鞘から刀を引き抜いてシンの元へと向かう タッタッタッタ 【シン】 「動け…!」 【律人】 「待て!辞めろ!」 【守寺俊徳】 「陛下に害する者は潔(いさぎよ)く死ね!」 守寺は刀を振り上げた “威風堂々(いふうどうどう)-抑圧(よくあつ)” ドォォォォォォォ! 【守寺俊徳】 「ぐぉぁッ!…なんだ!?」 【神聖日本帝国軍-大将-佐渡仁介】 「守寺…てめぇ、命令違反してんじゃねぇ!」 【守寺俊徳】 「な!なぜ大将がこちらに?」 【佐渡仁介】 「大将だから出陣しねぇとでも思ってんのか?」 【守寺俊徳】 「い、いえ…!」 【仁介】 「伊久間、コイツは牢にぶち込んでおけ」 【守寺俊徳】 「そ、そんな!!敵軍はまだ多いのですぞ?」 【仁介】 「構わん、俺が全員捕らえる」 【???】 「まぁ待ちなよ大将、それくらいで許してやってくれないかな?」 影から一人の男が現れた 【仁介】 「だれだ!?」 【守寺俊徳】 「おぉ…鶴男爵殿!随分と御早い到着で!!」 【???】 「当然、僕は空が飛べるからね」 【神聖日本帝国軍-中将-佐藤伊久間】 「あなたは…?」 【子貴族-男爵-鶴野長助】 「僕は“鶴野長助(つるのちょうすけ)”。皇族護衛軍の“子貴族(しきぞく)”、男爵さ」 【仁介】 「皇族護衛軍?子貴族?何モンだ、てめぇ!」 【鶴野長助】 「やだな、大将ともありながら僕の存在を知らないの?これだから礼儀がなっていないんだね」 【仁介】 「テメェが何モンだって聞いてんだよ!」 【鶴野長助】 「君さぁ…ウザいね。僕は皇族護衛軍、子貴族の男爵だってちゃんと答えただろうがッ!」 “群鶏一鶴(ぐんけいのいっかく)-死鳥乱(しちょうらん)”! 気力で生み出す翼から無数の羽の刃が仁介に向かって飛んでいく 【仁介】 「ぐっ…!能力を解放してからの放出が早い…!」 “威風堂々-台風鎌鼬(たいふうかまいたち)” バシバシッ 羽の刃を全て風圧で振り落とした 【鶴野長助】 「さすがは大将さんだ。でもこれならどうかな?」 “群鶏一鶴-死鳥乱” 鶴野はシンたちに向けて無数の羽の刃を飛ばした 【仁介】 「てめぇ…!」 “威風堂々-台風鎌鼬”! バシバシッ 再び羽の刃を振り落とした 【鶴野長助】 「…どうして君が彼らを守るのかな?」 【仁介】 「!!」 【鶴野長助】 「君、自分がなにをやっているのかわかっているのかい?」 【仁介】 「待て、何を勘違いしてんのか知らねぇが、コイツらを庇うわけじゃねぇ、捕らえる為に殺さねぇだけだ!」 【鶴野長助】 「でも君の行動は不自然だよ。彼らを捕らえてどこに収容しようとしている?まさか全員捕らえるつもりじゃないだろうね?」 【仁介】 「ひとまず一時的に捕らえるだけだ。お前こそなぜ殺そうとする?」 【鶴野長助】 「なぜ?君には陛下の命令が行き届いていないのか?」 【仁介】 「何?」 【鶴野長助】 「陛下は逆らう者をその場で処刑せよとの御命令を下している。君ほどの地位の者が聞き漏らすとは思えない」 【仁介】 「陛下には俺から伝える、戦力を無駄に損なう必要はないはずだ」 【鶴野長助】 「君は本当に帝国軍のトップなのかい?陛下はそのようなことを望んでいないとなぜ気付かない?」 【仁介】 「そん時はそん時だ。お前が口出しすることじゃねぇ」 【鶴野長助】 「君は大将としての自覚があるあまり、僕のような者を小者として見下しているね。立場を弁えたまえよ、皇族護衛軍はお前たちの上位軍隊だぞ!!」 【仁介】 「俺はお前のような奴を見たことがないし、子貴族なんてのは初めて聞いた、お前は皇族軍の名を偽る者なんじゃないのか?」 【???】 「鶴男爵は正真正銘皇族軍を束ねられるお方だ」 “神出鬼没(しんしゅつきぼつ)-居合(いあい)” シュンッ どこからともなく仁介の背後を襲う者が現れた
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