971人が本棚に入れています
本棚に追加
本社に移ってから半年はあっという間だった。
その間、私の疎外感は変わりなく、
私は社長の愛人のレッテルを貼られたまま毎日を過ごしていた。
私は何て思われようと平気だったけど、
社長には申し訳ないと思った。
ある日、社長にそのことでお詫びをした日があった。
「社長、私のせいで申し訳ありません」
社長は私の言葉を笑い飛ばした。
「君が謝る必要がどこにあるんだ?無理やり連れて来たのは私の方だ。君こそすまないね。こんなオヤジの愛人に仕立てられて」
「そんなこと……。私、実際に社長のことは素敵だと思ってますし」
「それは嬉しいね。いっそ、本当に愛人にでもなってみるかね?」
最初のコメントを投稿しよう!