社長の右腕

11/33
前へ
/33ページ
次へ
「じゃあ、おやすみなさい!」 エスカレーターを上り切り、それぞれの乗り場へ向かう前に私は極力明るく挨拶をした。 酔いが醒め始めているので少し意気込みが必要だった。 名残惜しいのは…… 私も同じ。 私は一度布川さんに背を向けると、 振り返らずに三番ホームへ向かった。 彼とは 上司と部下のいい関係のままでいたい。 今のこの関係を壊したくないから…… それ以上は望まない。 望んでは…… ならないのだ。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

887人が本棚に入れています
本棚に追加