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すると、間を置かずに徳島部長が急(ｾ)きたてる。
「いや、返事はすぐにでもいただきたい。こちらも切羽詰まってるんでね」
どういう話題なのだろうか。
いつここを動いていいのだろうか。
私は完全にタイミングを見失っていた。
「社長、私は……外(ﾊｽﾞ)してもよろしいでしょうか？」
「……ああ、すまないね。かまわないよ」
社長が言うので、私は頭を下げた。
身体を起した瞬間に徳島部長と目が合うと、
彼はソファから私を見上げて薄い唇で微(ｶｽ)かに笑った。
「安藤くん、もういいから」
徳島部長と目が合いながら、耳に入ってくるのは布川さんの声だった。
布川さんの言葉は私たちの視線を断ち切った。
「はい」
私は足早にドアへ向かった。
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