社長の右腕

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この会社では人件費を調整する動きはこれまでも度々見られてきた。 私がまだ店舗にいる頃にも曜日によって店舗を掛け持ちしている人もあると聞いたし、 欠員が出れば他店からの補充もあり得る。 店舗で展開してきた人事調整を、今回は本社で行うことになっているらしい。 本社の中にはもちろん多様な部署がいくつもあり、規模も人数もまちまちだ。 人員が不足している部署もあれば、余っている部署もあるのが現実。 そこに切り込んだのが今回の本社における人事調整らしいのだ。 発起人は他でもない 社内のあらゆる数字を握っている徳島部長。 部署ごとに社員一人当たりの生産性を計算したとかしないとか。 生産性の低い部署からは人員を削減し、負荷の掛かり過ぎている部署へ異動させる。 社員ひとり一人の生産性を高めると共に、無駄な人件費の増加を防ぐのが目的だという。
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