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その日を境に、秘書課では人事調整のための準備が始まった。
室長が頭を悩ました私以外のもう一人に選ばれたのは
南田 絵美里(ミナミダ エミリ)
私と同じ28歳で、監査役を担当する秘書だった。
私の中で彼女は秘書課の中では一番私に関心が薄い人物だと位置付けていた。
他のメンバーのように私に嫌味を言うわけでもなく、
だからと言って他のメンバーが放つ嫌味に同調するわけでもなく、
一貫して無関心を装ってきたように思う。
言い換えれば、私が一番接することの少ない人物だった。
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