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布川室長は朝の全体ミーティングの場で全員に向けて報告をした。
最初はあれほど気が重いと言っていたにも関わらず、
布川さんの言葉は何かが吹っ切れたかのように淡々としていて、あっさりとしたものだった。
けれど、突然の人事にみんなは予想通りの反応を示した。
中でも思わず苦笑いをしてしまったのがあの言葉。
「安藤さんはともかく、何で南田さんまで」
今更だけど、内心傷付く。
私は最後まで本当に信頼し合える仲間にはなれなかった。
けれど、予想に反した反応を見せた人物が一人いた。
人事の対象となった南田さん本人だった。
「わかりました」
彼女の反応も布川さんと同様に淡泊なものだった。
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