彼の思惑

17/27

926人が本棚に入れています
本棚に追加
/27ページ
「わかったって、南田さんそれでもいいの!?」 周りが必要以上に焚き付けようとするも、 南田さんは涼しい顔で「何が?」とでも言いたげだった。 彼女の対応が冷静だったこともあり、朝のミーティングは延びることなく時間通りに終了した。 その日の定時後のことだった。 私はみんなよりも一足遅くロッカールームに行くのが日課で、 終礼の後は少し残った仕事と明日のスケジュールを確認する時間に当てていた。 いつも通りにみんなが一斉に部屋を出て行く中、 珍しく南田さんが秘書室に残った。 私は一度彼女を見たものの、すぐに視線を手元に戻した。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

926人が本棚に入れています
本棚に追加