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結局、その日、
私は彼女に自分が置かれている立場について
打ち明けることが出来なかった。
言ってはいけないような気もしたし、
彼女の話を聞いている内に
今までの徳島部長と布川室長とのやり取りが何かの間違いかもしれないと思ったからだ。
そして、その日から徳島部長からも布川室長からも特別な指示が出ることもなく、今までと何も変わらない日々を過ごすことで、私の中でその考えは色濃くなっていった。
やっぱり、間違いだったのだと。
それはある意味、現実逃避にも似ていた。
しかし、一方で彼女はその日から少し変わった。
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