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私に初めて与えられた仕事はひたすらに書類とのにらめっこだ。
小泉さんが言った通り、単純ではあったけれど、根気のいる作業だった。
その間にも徳島部長からの指示が飛ぶ。
「安藤君、一部コピー」
「安藤君、二部コピー」
「安藤君、ここにファンリング」
「安藤君、これを小泉くんに」
席に座って数十分と経たずに私は呼ばれた。
「安藤君」
「次は何なの?」と、わずかに鼻息が荒くなる。
すると、そんなの聞こえるはずもない徳島部長が用件を言わずに私を見据(ミス)える。
無言のまま用件を待つと、彼はいつもの冷たい視線を音もなく投げてきた。
そして、唇が薄らと笑う。
「どうした?不服か?」
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