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「でも……意外にみんなそんなの気にしてないんじゃないかな」
せっかく彼女をフォローしたつもりが、彼女はそんなことは聞いていない。
「……で、何であなたが経理なのよ?」
彼女は遠慮なしに私を睨む。
「さあ……。欠員が出るとは聞いたけど……」
彼女の冷たい視線は変わらない。
「まあ、いいわ。もうどうしようもないし。でも……」
そこで、彼女の表情が一変する。
「私たち、友達よね?」
彼女の笑顔はある意味冷えた視線よりも怖かった。
苦笑いを浮かべた私に午後の始業前にも関わらず、社長からの呼び出しがかかった。
「ごめん、行くね」
私は彼女に一言残して、急いで社長室に向かった。
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