二度目の異動 -2

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「それは……」 徳島部長の言葉にみんなが肯定の意思を示して俯(ウツム)いた。 「すみません、そういうことなら私も加えてください。何もできませんが今日みたいに教えていただけるなら何でもしますから」 「でも、何か予定があったんじゃない?大丈夫?」 「そんなの大丈夫です。もしも……私を経理部の一員としてくだるなら、出勤させてください」 私は予定がなかったことは伏せながらも、徳島部長の言葉を借りて、全員に聞こえるように言った。 「決まりだな。他の者の出勤日がずれないように彼女の出勤には俺が付き合う。俺がいれば二人で十分だ。まあ、一人で十分なんだが」
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