迷いの夜

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私はそれには答えられず、 瞬(マバタ)きの数を増やしながら再びグラスに手を伸ばした。 実を言うと、 このやり取りの後、残り半分の料理の味は…… ……よくわからなかった。 この後のことが 気になって仕方がなかった。 「そろそろ出ようか」 布川さんにそう言われた時には 本当に心臓が飛び出しそうになって 自分の鼓動の早さが さらに私を酔わせていった。
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