忍び寄る過去-2

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部長は真っ直ぐに室長を見ていた。 「申し訳ありません。なかなか都合が合わないもので」 室長も部長をまっすぐに見返した。 すると、部長が小さく笑った。 「彼女に避けられてるんじゃありませんか?」 冷静な部長らしからぬ発言に胸の奥がヒヤリとした。 「どういう意味ですか?」 案の定、部長の言葉に室長が食って掛かりそうになる。 「……部長、行きましょう。室長、今は仕事中ですからまた連絡します」 私は部長の一歩前に出た。 けれど、部長は動かなかった。 「俺への牽制(ケンセイ)のつもりか?そんなものが?笑えるな。 それより先に、彼女を辱(ハズカ)しめたことに気付かないのか?」
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