忍び寄る過去-2

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中に残してきた布川さんの様子が気になった。 もしも就業時間でなければ少しでも話が出来たのに、彼がこのタイミングを選んだことで、私も身動きが取れなかった。 けれど…… もしも、時間外であったとしても、 今のように徳島部長を前にして同じ行動をするのであれば 私はその時も…… どうすることもできなかったのかもしれない。 後ろ髪を引かれる思いで廊下に出て、 少し先を行く部長の背中に小走りで駆け寄った。 かと言って、何か言葉を掛けるわけではない。 布川室長の行動はもちろん予想外のものだったけれど、 私にとっては徳島部長の言動も予想外だった。 彼が不快になるのは当然だけれど、 部長なら最初の一言だけで話を終わりにするものだと思ったのだ。 それが、いつもとは口調まで違っていた……。 先程の部長と室長のやりとりを思い出すと、 どうしてだろう…… なんだか落ち着かなくなる。
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