忍び寄る過去-2

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「いや、この会社の心臓部。すべてのデータを管理している場所だ」 「それって……システム課ですか?」 「正解だ」 「こんなところにあるんですか!?私、全然知らなかった……」 「君だけじゃない。ここの社員の六割……いや、八割以上の社員がここを知らない。まあ、意図的に知らせていないからな」 「どうして……あ、防犯のため……ですか?」 「その通りだ。今の時代、金よりも価値があるのは情報だ。 ここに入るためには各部署の部長以上の社員証の認証と内側の人間による手動のロック解除が必要だ。 つまり、中に人がいない状態では扉は開かない。基本は定時内しか入れないことになっている」 「そんな場所を私が知ってもいいんでしょうか……」
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