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翌朝―――。
目覚めてすぐにベッドの中で大きな伸びをした。
久しぶりにあんなにお酒を飲んだし、ぐっすりと眠れた。
瞼を閉じていればすぐにもう一眠りしてしまいそうだったけれど、
自分のベッドより居心地がいいことで、ここが自分の部屋ではないことを思い出した。
もう少し寝ていたいけれど、サイドテーブルに置かれたシンプルな目覚まし時計は八時半を示していた。
部長がこんな時間まで寝ているとは想像できず、重い身体を起してベッドから立ち上がった。
リビングに出ると案の定、部長は既に起きてキッチンで何やら動き回っていた。
「おはようございます……」
私が部長の背中に挨拶をすると、部長がフライパンを揺すりながら振り返った。
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