過去との対峙

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「室長……お疲れさまです」 私の返事はどこかよそよそしいものになってしまった。 「着替えてないってことは……まだ終わってないのか?」 「……はい。もう少し」 「どこに行くんだ?」 「え、えっと……」 そこに続く言葉が咄嗟に浮かんでこなかった。 「……システム課に、ちょっと」 誤魔化しがきかずについ本当のことを言ってしまった。 「システム課?何かあったのか?」 「……システムのエラーでデータを抜き出せなくなってしまって、システム課に直接データをもらいに行くんです。あ、私、前回も行ったんですけど、入室記録簿の書き漏れがあったみたいで、それもなんですけど」 私は眼鏡の位置を気にしながら言わなくてもいいようなことまでぺらぺらとしゃべっていた。
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