眼鏡の向こう

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長い間頑なに閉じていた身体が開かれていく瞬間、 彼と一つになった私の身体は過敏に反応して大きく震えた。 彼に揺さぶられ、途切れる吐息が彼の胸に吹きかかる。 部長は私の手を取ると自分の手を重ね、強く握りしめた。 私はそれに応えるように指を絡ませ、きつく、きつく握り返した。 過去のしがらみから解放され、すべてを開放する私の身体に 彼はまるでいたわるように たっぷりの愛情を注いでくれた。
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