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私は……
その一時間後には部長のマンションにいた。
「ホントにまた……来ちゃいました」
私が玄関で呟くと、先に入った部長が私を笑いながら振り返った。
「だろ?」
「はい……」
もちろん、あの時部長が言ったように、今ここにいるのは自分の意思だ。
あのまま離れるなんて出来なかった。
部屋に着くなり部長は冷蔵庫からペットボトルの水を取り出して口をつけながら、もう一方の手では器用にネクタイを外した。
「喉、渇いてるだろ?」
部長は中身の半分ほど残ったペットボトルを私に差し出した。
私は部長を見つめ、静かに口をつけた。
乾いた喉に冷水が心地よく染みる。
あっという間に残りの半分を飲み干し、最後の一口が喉を落ちると同時に……
……唇を塞がれた。
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