眼鏡の向こう

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部長は私を見て微笑んだ。 私はその視線に照れながら、部長の唇にそっと触れた。 あの時の唇の傷はもうすっかり治っていた。 私が傷のあった場所を指先でなぞると、 部長は私の手を握りしめ そのまま再び私の唇を塞いだ。 私は自分でも驚いていた。 心も身体も…… こんなにも彼を求めていたことに。 そして、私は四方八方から押し寄せる快感の波にのまれていく。 私は自分だけが溺れまいと彼の背中にしがみつき自分に引き寄せる。 部長はそれを合図にゆっくりと身体を繋げた。 私は大きな声を漏らし、 彼も……深い息を吐き出した。
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