エピローグ

4/8
前へ
/10ページ
次へ
「だが、そのことが俺に興味を抱かせた。 社長が何で君を選んだのかってな」 ……だから、部長はいつも私を見つめていたのだろうか。 「俺のこと、避けてただろ?」 「え?……そ、そんなことないですよ」 「嘘つけ」 「……嘘です」 部長は鼻で笑った。 「不思議なもんだな。君は俺を避けていたし、君のそばには俺とは正反対の男がいた。 だが、そのことが余計に……」 「余計に……何ですか?」 「……いや、何でもない」 「あ、誤魔化しなしですよ?」 私が唇を尖らせると、部長が人差し指でそこに触れた。 「うるさい」
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

600人が本棚に入れています
本棚に追加