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宇野さんを含め、私以外の全員は二次会へ繰り出していった。
私は大きく手を振って彼女たちを見送ると、安堵のため息を一つ吐き出した。
そして、スマホを取り出して時間を確認すると、そのまま部長に電話を掛けた。
『こんなに早く終わったのか?』
部長の第一声に私はたじたじになって返事をする。
「……いろいろあって……二次会は断念したんです」
『いろいろって何だ?』
「話すと長くなるので……また後でお話しします」
『……そうか。今からだと20分くらいかかるが、大丈夫か?』
「はい、大丈夫です」
私が軽快に返事をすると、一瞬の間の後に部長が小さなため息をついた。
『どんな意味かわかってるのか?』
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