番外編【私のヒミツ。彼の酒癖】

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「安藤ちゃん……?」 「……え?」 「え、じゃなくて」 「あ、すみません。何か……?私、ボーっとしてました?」 「ボーっとどころじゃなく、ポーっとしてた。しかも、なんか、一人で照れてたし」 「え!?そ、そ、そんなことないですよ!?」 私は緩んでいただろう自分の頬を手のひらで覆い隠しながら、そのままほんのり熱くなる顔まで誤魔化した。 「安藤ちゃん、最近ちょっとおかしくない?」 私に顔を近付けて詰め寄ってくるのは宇野さんだ。 「……おかしく……ないですよ」 私は少しのけ反りながら返事をした。 「……ちょっと、夕べの夢を思い出しちゃっただけです。私の……好きな俳優が出てきたんで……」 もっとまともな言い訳が思いつかないのだろうか。 私は自分に呆れながら宇野さんから目を逸らした。
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