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彼女はしばらく恋愛から離れていたせいか、
いちいちの反応がウブ過ぎる。
考え方も立ち居振る舞いも大人なはずなのに、こういう点ではいつも少し狼狽える。
そんなギャップが他の誰にもない彼女の魅力の一つかもしれない。
そんなことを考えていると、
ベッドの中での彼女の姿が脳裏に浮かぶ。
俺の刺激に恥じらいを捨てきれずに感じる彼女の姿が。
「話も酒も、続きは家だ」
俺は立ち上がってすぐに支払いを済ませる。
少し遅れて俺に駆け寄ってくる彼女が首を傾げながら俺に聞く。
「どうしたんですか?急に」
「新たに自分の酒癖を発見した」
「部長の……酒癖?」
俺は少し身体を屈めて彼女に耳打ちしてやった。
「飲むと、どうしようもなく……
したくなるらしい」
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