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それでも、一日を普段通りに過ごし、
私にとって何も変わらない一週間が始まるものと思っていた。
「ふー。やっぱり月曜は身体が重いねぇ」
終業後のロッカールーム。
宇野さんが制服のベストを脱ぎながら言った。
「ホント。本格的にエンジンかかってくるのって、水曜くらいだったりするもんね」
「そうそう」
誰かが相槌を打ったのを、心の中で頷きながら私もベストを脱いでブラウスのボタンに手を掛けた。
ブラウスを脱ぐ時は自然と胸元を隠すのはいつものこと。
みんなに見せびらかせるだけの自慢のボディでもない。
みんなに背中を向けて私服のカットソーに腕を通そうとしていると、
「安藤ちゃん……」
背中から宇野さんの声がする。
「はい?」
私は袖に腕を入れたまま胸元を隠すようにして振り返った。
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