-3ー

6/29
前へ
/29ページ
次へ
私の唇を見つめる部長の目が まだ熱を含んでいるのがわかると、 それだけで私の身体がそわそわと落ち着きを無くす。 だけど、もう体力的に ……限界なのだ。 「部長……」 私は部長を呼んだ。 部長の気を逸らそうと思ったわけではないけれど、 ずっと…… 気になっていたのだ。 「部長……お酒飲むと……いつもこうなっちゃうんですか?」 「こうって?」 「だから……こうですよ」 「こうって?」 「……したくなるって……」 だとしたら、 この酒癖は笑えない。 私は部長が外で飲むたびに心配しなければならないのだ。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

792人が本棚に入れています
本棚に追加