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この日は落ち着かないまま一日を過ごした。 「さーて、いよいよ。楽しみだねー」 終礼が終わってロッカールームへ移動する廊下で宇野さんが言うと、みんなも彼女に笑顔を向けた。 今日の飲み会をみんなはいつも以上に楽しみにしているようだ。 特に宇野さんは特別楽しみにしているようで、私を隣に引っ張り、みんなの先頭を切っていた。 もちろん、彼女たちの楽しみの理由は『二人』だ。 話を振られれば、答えないわけにもいかず、 幹事のくせにみんなの輪の中で一人だけ顔が曇っているようじゃいけないと、笑顔をつくってみるけど、どこか虚しい。 そして、たった今まで事務所で一緒だった部長に…… ……会いたくなる。 私はいつの間にかみんなの最後尾を歩いていた。
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