692人が本棚に入れています
本棚に追加
その時、始業のチャイムが鳴った。
「あーあ、鳴っちゃった」
宇野さんがチャイム音を睨むように天井を見上げると、
他のみんなも話したりないのか、
「続きはお昼だね」
と、言って渋々席についた。
いろいろなことが気になりながらも私の体内時計はお昼を迎え、数十分遅れてお昼休みになった。
みんなが自然に私の席に群がってくる。
そして、すぐに朝の会話の続きが始まった。
「ねえ、もしかして……飲み会の話持ってきたの……南田さん?」
宇野さんが私の顔を覗き込む。
「まあ……はい、そうなんですけど」
私は落ち着きなく手を組んで指先を動かした。
最初のコメントを投稿しよう!