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明らかに酔い始めた彼女の姿勢は徐々に崩れはじめ、猫背でテーブルに肘をついてグラスを握れば、大きく開いた襟から胸元がちらちらと見え隠れしているようだった。 それが部長の視界に入っているのかいないのか、気になって仕方がないけれど、十中八九、入ってしまっているのだろう。 私は露出してもいない自分の胸元を隠したい気分になった。 すると、その時。 「安藤君、席を代わってくれ」 部長が目のやり場に困ったのか、私に気を遣ったのか、彼女のあまりな様子に席を立とうとすると、南田さんが部長の腕にしがみついた。 「やだ!部長、ここにいてください!」 それには私もたまらず口を挟んでしまった。 「南田さん、少し飲み過ぎかも。少し休憩したほうがいいですよ」 すると、彼女が私を据わった目で睨みつけた。
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