第3章 陽月、鬼と会う

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土方は驚愕して思わず声を張り上げたが、陽月は構わずピョンピョン跳ねて土方に飛びつく。 土方「うぉっと…餓鬼、何しやがる。」 土方は咄嗟に受け止めるが、相変わらず鬼の表情だ。 陽「土方は鬼なの?」 既に土方呼び捨ての陽月(笑) 土「ちげーよ!!誰が鬼だ!」 陽「…鬼じゃないの?人間なの?」 急にしょんぼりしだした陽月に土方はらしくもなく少し焦る。 土「ど、どうした?一体なんで落ち込んでやがる?」 陽「せっかく仲間がいたと思ったのに…。うぅ…」 涙目の陽月。焦る土方。 陽「うぅ…ふえぇ…」 土「勘弁してくれ…。(子供の世話は慣れてねぇんだよ…。)な、なんかやるから泣き止めって。ほら。」 懐から出した飴を陽月に渡すと、涙目のまま土方を見つめてくる。 土「…なんだよ、餓鬼。」 陽「…これ、なぁに?」 土「はぁ!?飴だよ飴!知らねぇのか?」 陽「うん。陽月初めて見た。飴、だっけ?それなぁに?」 土「飴も知らねぇのかよ…。ほら、口開けろ。」 陽月が言われた通りに口を開けると土方は飴を入れた。 陽「ふむっ…美味しい!甘い!土方、飴美味しい!」 すっかり機嫌が良くなった陽月を見て、土方は自分でも知らぬうちに微笑んでいたのだった。 その頃、近藤の部屋。 近沖斎「はっ……。( ゚д゚)」 3人の石化が解けたようだった。
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