第1章 神様 兼 天使 誕生

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神「月夜(ツキヨ)!大丈夫か?」 神殿の中では、寝台に横たわった黒髪に、黒い瞳の女が、顔を綻ばせた。 月「日向(ヒナタ)、大丈夫よ。そんなに慌てなくても平気。 可愛い子よ?あなたに似て。」 日向は、月夜の腕の中で眠る子供の顔を覗き込む。 子供は、銀の髪に、銀の瞳だ。 日「お前に似て美人だ。将来が楽しみだな。」 いつの間にか天使も人数が増えており、 「とても可愛い御子様ですね。」 「お名前は何になさるのですか?」 などとニコニコしながら話している。 日「そうだなぁ、名前をどうするか…。神に始めは性別はないしなぁ。」 月「太陽の陽に、月で陽月(ヒヅキ)はどうでしょう?私たちの名前を合わせたみたいでいいじゃない?」 天「可愛らしいお名前です!」 日「陽月…陽月か。良い名前だ。陽月、お前の名前は陽月だぞ!」 日向が抱き上げた陽月はそれを聞くと、きゃっきゃと笑い始めた。 月「日向。あなたは創造主で、私は絶対神。この場合、陽月も神となるのよね?」 日「あぁ。位の高い神だ。その影響で、この子はすぐに大きくなるだろう。まだ弱く、生まれたばかりの神は狙われやすいからな。」 ほら、と日向が陽月を指差しているので見てみると、陽月が少し大きくなり、自分で立っていた。 月「本当だわ。早く話さないかしら。可愛いでしょうね。」 陽月がなんだか口をもごもごしている。 月「ん?なぁに?」 陽「ん…あ……ま…ま…。」
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