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その頃、陽月が追っている男達は、周りの目を気にすることなく見廻りをしていた。
隊の筆頭を歩いている男は顔が整っているせいか、悪口を言う町人もいるなか、顔を赤くして、キャーキャー言っている女達もいる。
?「暇ですねー。一くん。」
そう男が同じく筆頭を歩き自分の隣を歩いている、これまた美形な男に話しかける。
一と呼ばれたこの男は斎藤 一と言い、新撰組三番隊隊長だ。
ちなみに、最初に斎藤に話しかけた男は沖田総司。
新撰組一番隊隊長である。
斎藤は無表情で口を開く。
斎「…そうだな。総司、前をよく見ろ。こけるぞ。」
沖「嫌だな、一くん。僕はそんなに簡単にこけませ…わっ!」
案の定、石につまづいてこけた。
斎「…言っただろう。」
沖「そ、そうですね。今度から気をつけます。」
2人がいつのまにか隊から外れ、裏道を通っていた時だったため、沖田がこけたのは斎藤以外見ていなかった…はずだった。
?「お兄さん、大丈夫?」
沖斎「っ!?」
2人が見ると、5歳ほどの女の子がそこに立っていた。
陽月が面白そうな2人だと思い、話しかけたのだった。
陽「お兄さん、大丈夫?」
沖「あ、あぁ。大丈夫ですよ。ありがとうございます。」
斎「…。」
2人は陽月の気配を感じなかったため、驚いていた。
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