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祥子が待つ教室へ向かっていると、向かい側から秋が来た。
「よっ」
秋はいつも通り颯太に声をかけた。
「おう」
颯太も返事をしてすれ違おうとした時、とっさに颯太は秋の制服の袖をつかんだ。
「何?」
「秋、ハルのこと振ったの?」
秋は返事につまった。
「お前だってハルのこと、大事に思ってんだろう」
「ああ」
「それなら、付き合えばいいだろう」
颯太はいつもの冗談まじりでない真剣な表情だった。
「それはできない」
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