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「秋、お帰り」
ドアを開けると同時に、ユメの笑顔が俺の目に飛び込んできた。
まさかユメがいると思わなかったので、一瞬固まってしまった。
「お、おう」
「......どうしたの?なんかあった?」
「いや、なんも」
ユメの笑顔にうろたえながらも平静を装い、後ろ手にドアを閉めた。
「今日は仕事が早く終わったから、秋の好きなシチューにしたの」
「そっか」
自室に入り、鞄を置いた。
いつも通り制服を脱いで、部屋着を着た。
落ち着くはずの家だけど、どこかそわそわする。
この現状がハルに知れてしまったことで、余計にユメを意識してしまう。
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