2 秋

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「秋ー、ごはん」 ドア1枚を隔てた向こうから、ユメの声がする。 「秋! 冷めちゃうって」 その声と同時にドアが開いた。 「はい」 「......」 ユメは何も言わずに、こちらを見つめている。 「食べるよ」 そう言って、戻っていった。 問いつめることもなく、ごく自然に。 そんなユメを見て、言う必要もないかと思った。
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