3 ハルと颯ちゃん

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私と颯ちゃんは、私の部屋にいた。 私を心配した颯ちゃんが家まで送ってくれて、颯ちゃん好きな母が夕飯にさそったのだ。 「秋はさ、変わんないよ」 「......」 「ハルがちゃんと言わないと、気付かない」 「分かってる」 「というか、ハルが言ったとしても・・・」 颯の言いたいことが容易に想像できたので、自分で言いたくなった。 「......何も変わんないんでしょう?」 「ああ」 私も颯ちゃんも、ため息をついた。 「秋ってさ、育ちが複雑じゃん。ただ単に秘密主義なのかもしれないけど、俺らに見せてない顔が幾つもあるんだと思う」 「......幼なじみなのに?」 「ああ。友達は楽しさを共有する仲間だろう?苦しみも分かち合えるのは、ちょっと違う関係じゃないか?」 颯ちゃんは静かに続けた。 「お前と秋、秋とユメさんの関係性は違うんだよ」 「でも、私と秋だってお互い色々さ」 「お前と秋は、友達。秋はその先を望んでいない」 「......」
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