14 すれ違う気持ち

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「あのさ」 2駅程通過した所で、秋が口を開いた。 「何?」 「あの話、ちゃんとしたわ」 「うん」 ハルの胸がきゅと締まった。 「俺のこと、ちゃんと考えてくれてた。そしてあいつにも大事な奴がいるのが分かった」 秋はそれだけ言い終えると、また沈黙した。 ハルも返事をせずに、自分の靴のつま先を見つめていた。 「......」 ハルの靴のつま先に、ぽとりと雫が垂れた。 「は、ハル?」 秋が驚いた顔でハルを見つめている。 「何?」 「な、何じゃないだろう。なんで泣いてんだ!」
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