14 すれ違う気持ち
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祥子が待つ教室へ向かっていると、向かい側から秋が来た。 「よっ」 秋はいつも通り颯太に声をかけた。 「おう」 颯太も返事をしてすれ違おうとした時、とっさに颯太は秋の制服の袖をつかんだ。 「何?」 「秋、ハルのこと振ったの?」 秋は返事につまった。 「お前だってハルのこと、大事に思ってんだろう」 「ああ」 「それなら、付き合えばいいだろう」 颯太はいつもの冗談まじりでない真剣な表情だった。 「それはできない」
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