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「それで? 何を知りたいの」
秋が口を開いたのは、人気の無い公園のベンチに並んで腰掛けてからだった。
「その、どんなところに惚れたわけ?」
「んー、声......とか。」
「声?」
今度は私が無言になる番だ。
声か。
これはもう、天性のものだ。
「あとは?」
「あとは......なんかわからんけど、話しかけられた時にドキドキしたからかな。今もちょっとした仕草でドキドキする」
「......」
マラソンの後に話しかけたら、誰にでも同じように思うのだろうか。
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