頼れる友人

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「男性経験はあるの?」 「え?」 「だから、エッチはしたことあるの?」 なんてあけすけな質問だと、私は頬を赤くする。 「ないです……」 そう答えた声はひどく小さくなった。 恥ずかしい。 「わ、可哀想……。箱入り娘だったんだ……。政略結婚ってやつだよね……。そんなに葉月の家お堅いの?」 「えっと……」 私は迷ったのち、彼女に自分の実家のことを話した。 もちろん寿のことは知っていたから、目を大きくした。 あと、彼のことも全て話をした。 友梨香は蓮池さんを雑誌で見たことがあるらしかった。 困ったのが、「不細工じゃないし」と、言われたことだ。 訂正する間がなかったと言えば、笑っていたけれど、それでも、「ひどい男」と、怒ってくれたのは彼には申し訳ないけれど、ありがたいことだった。
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