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※※※※田中ちゃん※※※※
「うん、上手だったぞ。
今の感覚を忘れるな。」
珍しく教官が褒めてきた。
上手?とんでもない。
ただクランクで一度も切り返さなかっただけ。
すごい時間かかってたし、チラチラと私の顔を見ていたの知っているんだから。
でも、嬉しかったのは本当。
馬鹿にした様なニヤケた顔も、媚びを売っている様な猫なで声も、今日は許してあげれる気分。
「このままいけば、次の次で見極めだぞ?
学科は……今日で終わったのか。
じゃあ、練習問題沢山解いておけよ。」
またまた偉そうだ。
ん?見極め?
って事は、間もなく路上訓練に入るのね。
あとから来た学生さんが、先に路上に行ってたから焦ってたんだよね。
そのせいか、「ありがとうございます」なんて機嫌良く挨拶できた。
おや?教官が無理してない自然な笑顔じゃないですか?
そんなに私のクランクが嬉しかったのかな?
次の予約もこの教官だから、うん、判子はくれるでしょう!
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