はじめての撮影

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二人が呼び出された先は、生徒会室。事務員であるクレイジーやマスターは仕事でたまに入るが、新入生のユキトとしては初めて足を踏み入れる部屋である。 そんな部屋で、ユキト…ではなく、クレイジーがきょろきょろと辺りを見渡した。 クレイジー(…ん?) ユキト(どないしはりましたん?) 外とは違い、室内では声が響きやすいからと小声でこそこそと話す撮影班。 マスター(あの…予定より、一人足りないんですけど…) ユキト(足りない?) クレイジー(あと一人呼び出しかかってたはずなんだが…) ユキト(あと一人…あぁ、あの人?性別不明の。あん人なら、場所わかりますよ) クレイジー(マジで!?) と、二人が話す中、主役達がどこかへ歩き出した。 マスター(あ、どうやらあの人達にも心当たりあるみたいですよ) クレイジー(はぁ…んじゃ、ついてくぞ) ──とある教室にて クレイジー(なんだここ?ただの教室じゃねぇか) ユキト(屋根裏ですよ、屋根裏。多分…仕掛けはあの辺やな) ユキトが天井の一点を指差す。 クレイジー「屋根裏ぁ?…まさか」 クレイジーには何やら心当たりがあるようで、表情をひきつらせながら天井を見上げた。 そんな中、出演者の一人…天井を叩いていた人物が、ユキトが指差す箇所を叩いた瞬間、カチッと言うスイッチの入るような音が聞こえた。 クレイジー、マスター 「カチッ?」 首をかしげたまさにその時、軋むような音と共に、天井から階段が下りてきた。 マスター( ゚д゚) ぽかーんとするマスターと、 クレイジー「またやりやがったな…!」 何故か憤るクレイジー。 ユキト「…マスターさーん?」 マスター( ゚д゚) ユキト「…あかん、固まってはる」 ユキトが手を振っても声をかけても、マスターはピクリとも動かない。 そうこうしている間に、みんな階段を上がってしまう。 クレイジー「さっさとついてくぞ!」 クレイジーはマスターを置いてさっさと行ってしまった。 ルー「………」 ルーウェインもカメラを持ってついていった。 ユキト「…まぁ、ええか」 ユキトも階段を上がってしまい、取り残されたのは放心状態のマスターのみだった。 クレイジー「ところで、なんでお前わかったんだ?」 ユキト「あぁ、あれなら事務長さんが教えてくれよったで?楽しそーに笑いながら」 クレイジー「あのヤロウ…!」
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